販売と報告・検査

立入検査への備え:見せる帳簿・台帳と、勧告・命令の流れ

保健所などの職員が第一種動物取扱業の事業所に立ち入って行う検査について、根拠となる動物愛護管理法第24条、検査で確かめられる帳簿・台帳・診断書、基準を守っていないときの勧告・公表・命令・登録の取消しまでの流れ、拒んだときの罰則を整理します。

最終確認日

この記事の要点

  • 知事は報告を求め、職員に事業所を検査させられる
  • 帳簿・繁殖台帳・診断書・職員数の書面をそろえる
  • 勧告に従わないと公表・命令、命令違反は罰金

立入検査の根拠

都道府県知事は、法の施行に必要な限度で、第一種動物取扱業者に飼養施設の状況や動物の管理の方法などの報告を求め、職員に事業所その他関係のある場所へ立ち入らせ、飼養施設その他の物件を検査させることができます(動物愛護管理法第24条第1項)。検査をする職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示します(同第2項)。立入検査の権限は、犯罪捜査のためのものと解釈してはならないとされています(同第3項)。

すぐ出せるようにしておく書類

検査に備えて用意しておく書類と根拠
書類根拠確かめられること
個体ごとの帳簿法第21条の5第1項、施行規則第10条の2所有・販売・死亡の日、販売先、説明の実施状況
繁殖実施状況記録台帳基準省令第2条第6号ハ交配時の年齢、生涯出産回数
健康診断の診断書同第4号ハ年1回以上の受診と繁殖の適否
帝王切開の出生証明書・診断書同第6号チ獣医師による実施と今後の繁殖の適否
勤務形態一覧表・頭数記録票など同第2号(解説書の参考様式)職員1人あたりの頭数
清掃・巡回の台帳同第1号イ(3)、第7号ム日々の点検の実施状況

環境省の解説書(動物取扱業における犬猫の飼養管理基準の解釈と運用指針)は、立入検査などでは繁殖実施状況記録台帳の記録をもとに繁殖の基準の遵守状況を確認するとし、員数の確認では、事業者が参考様式などの書面で各事業所の遵守状況を示す必要があるとしています。

基準を守っていないと判断されたとき

  1. 勧告

    飼養管理の基準を守っていないと認めるとき、知事は期限を定めて改善を勧告できます(法第23条第1項)。販売時の情報提供や生後56日の販売制限を守っていない場合も同様です(同第2項)。期限は原則3月以内です(同第5項)。

  2. 公表

    勧告を受けた者が期限内に従わなかったときは、その旨を公表できます(同第3項)。

  3. 命令

    正当な理由なく勧告に係る措置をとらなかったときは、期限を定めて措置をとるよう命令できます(同第4項)。命令に違反した者は100万円以下の罰金の対象です(法第46条第4号)。

  4. 登録の取消し・業務の停止

    法やこれに基づく命令・処分に違反したときなどは、登録の取消しや6月以内の業務の全部または一部の停止を命じられることがあります(法第19条第1項)。

報告や検査を拒んだとき

報告をせず、虚偽の報告をし、または検査を拒み、妨げ、忌避した者は、30万円以下の罰金の対象です(法第47条第3号)。死亡数の状況から知事が命じる検案書・死亡診断書の提出(法第22条の6)に従わなかった場合も、同じく30万円以下の罰金の対象です(法第47条第2号)。

検査の進め方や事前の連絡の有無、指摘の伝え方は、自治体によって異なります。日ごろから管轄の保健所の案内を確かめておきます。

よくある質問

帳簿を電子で保存していても検査で困りませんか?

帳簿は電磁的な記録媒体で保存できます(施行規則第10条の2第4項)。東京都は、求めに応じて見せられる状態であれば認めると案内しています。画面や印刷ですぐ示せるようにしておきます。

検査は事前に知らされますか?

法第24条は事前の通知について定めていません。連絡の有無や時期は自治体の運用によります。

勧告を受けたら、どのくらいの期間で改善しますか?

勧告には期限が定められ、その期限は原則として3月以内です(法第23条第5項)。特別の事情がある場合はこの限りでないとされています。期限内に改善し、改善した内容を記録に残しておきます。

いぬねこ帳簿でできること

いぬねこ帳簿は、期間と項目を選んで、1〜30日だけ有効な立入検査用の閲覧リンクを発行します。帳簿・繁殖台帳・頭数の推移・警告の履歴・健康記録を、ログインなしでそのまま見せられ、購入者の電話・メールは表示しません。閲覧の記録も残ります。

上限を超えた記録の警告は消せず、閲覧とPDFにも同じように出ます。試用期間が終わっても、帳簿の書き出しと立入検査の閲覧は止まりません。

出典

最終確認日

個別の判断は所轄の役所・専門家にご確認ください。