帳簿と記録

個体の帳簿の記載事項:犬猫は1匹ごとに記録する

ブリーダー・ペットショップが備える「動物に関する帳簿」に何を書くかを、動物愛護管理法施行規則第10条の2の項目ごとに整理します。犬猫は1匹ごとに記載し、記載の日から5年間保存します。仕入れ・販売・死亡の各場面で書く欄と、書き漏れやすい点もまとめます。

最終確認日

この記事の要点

  • 犬猫は品種ごとではなく1匹ごとに帳簿へ記載する
  • 記載事項は施行規則第10条の2第1項に13号で列挙
  • 帳簿は記載の日から5年間保存、電子での保存も可

帳簿を備える義務と、誰が対象か

動物の販売・貸出し・展示などを業として営む第一種動物取扱業者(動物販売業者等)は、帳簿を備え、所有・占有する動物について、所有した日、販売・引渡しの日、死亡した日などを記載し、保存しなければなりません(動物愛護管理法第21条の5第1項)。書く項目は、同法施行規則第10条の2第1項が定めています。

犬または猫を取り扱う事業者は、個体ごとに記載します(施行規則第10条の2第2項)。犬猫以外の動物は品種等ごとでよいとされていますが、犬猫は「トイ・プードル 5頭」のようにまとめて書くことはできません。

記載事項の一覧

施行規則第10条の2第1項の記載事項(第11号は貸出業者のみ)
号記載事項書くときの注意
1品種等の名称犬・猫の品種の名称など
2繁殖者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地輸入・譲渡で繁殖者が分からないときは、輸出した者・譲渡した者の氏名又は名称及び所在地
3生年月日輸入等で分からないときは、推定の生年月日と輸入年月日等
4所有し、又は占有するに至った日仕入れの場合は、所有・占有を始めた日
5販売した者又は譲渡した者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地仕入れ先の情報です
6販売又は引渡しをした日引き渡した日を記載します
7販売又は引渡しの相手方の氏名又は名称及び登録番号又は所在地一般の飼い主なら氏名と所在地
8相手方が動物の取引に関する関係法令に違反していないことの確認状況取引の前に聴き取った結果を残します
9販売を行った者の氏名販売業者のみ。説明・販売を担当した人
10販売時の情報提供と、顧客による確認の実施状況販売業者のみ。対面説明と署名等の確認
11貸出し時の情報提供の実施状況、貸出しの目的及び期間貸出業者のみ
12死亡した日飼養・保管している間に死亡した場合
13死亡の原因検案書等があれば、あわせて整理して保存(第5項)

第10号の「顧客による確認」は、基準省令第2条第7号ヘで、販売業者が情報提供をしたときに顧客に署名等で確認させることとされているものです。

保存の期間と方法

  • 帳簿は、記載の日から5年間保存します(施行規則第10条の2第3項)。
  • 電磁的方法による記録の記録媒体で保存できます(同第4項)。東京都は、求めに応じて見せられる状態であれば電磁的な保存を認めると案内しています。
  • 取引伝票や検案書など、帳簿の記載事項に関する書類も整理して保存するよう努めます(同第5項)。
  • 仕入れ・販売の取引状況を記録する台帳は、個体の帳簿を備えていれば別に作らなくてよいとされています(基準省令第2条第7号エ ただし書)。

書き漏れやすい場面

出産の直後は頭数分の帳簿を作る手間が大きく、記入が後回しになりがちです。生まれた日(第3号・第4号)と繁殖者(第2号)は出産の記録から決まるので、出産の日のうちに子の帳簿を作っておくと、販売のときに第6号〜第10号を書き足すだけで済みます。帳簿を備えず、記載せず、虚偽の記載をし、または保存しなかった者は、20万円以下の過料の対象です(法第49条第2号)。

よくある質問

帳簿の様式は決まっていますか?

施行規則第10条の2は記載事項を定めていて、様式は指定していません。自治体が参考様式を出していることがあります。たとえば東京都は、帳簿の参考様式1と、販売先・貸出先・死亡時の追加用の参考様式2〜4を公開しています。

自家繁殖の子の「繁殖者」は何を書きますか?

第2号は繁殖者の氏名又は名称と登録番号又は所在地です。自ら繁殖した子であれば、自身の氏名又は名称と第一種動物取扱業の登録番号を書くことになります。

いぬねこ帳簿でできること

いぬねこ帳簿は、出産・仕入れ・販売・死亡を記録すると、法定の記載事項がそろった1匹1帳簿を作ります。出産を1回記録すれば、子の帳簿が頭数分できます。帳簿はPDF・CSVで書き出せます。

誤りは訂正・取消しとして理由と一緒に履歴に残り、記録を消す機能はありません。紙の帳簿は写真から読み取り、確かめてから登録します。様式は国の様式と東京都の参考様式の並びを既定にしています。

出典

最終確認日

個別の判断は所轄の役所・専門家にご確認ください。