帳簿と記録

帳簿・台帳の5年保存:保存する書類と電子での保存

第一種動物取扱業のブリーダー・ペットショップが5年間保存する書類を、動物愛護管理法施行規則と飼養管理基準の省令の条項ごとに一覧にします。個体の帳簿を電子で保存するときの決まりと、繁殖の台帳や診断書を扱うときの注意もまとめます。

最終確認日

この記事の要点

  • 帳簿のほか繁殖の台帳・診断書なども5年保存
  • 個体の帳簿は電磁的な記録媒体で保存できる
  • 電子でも求めに応じてすぐ見せられる状態が前提

5年間保存する書類の一覧

犬猫を扱う第一種動物取扱業者が保存するものは、個体の帳簿だけではありません。飼養管理の基準を定めた省令(令和3年環境省令第7号。以下「基準省令」)にも、台帳や診断書を5年間保存・保管する決まりがいくつもあります。

5年間の保存・保管が定められている主な書類(犬猫の販売業者の場合)
書類根拠期間の書き方
動物に関する帳簿(個体ごと)施行規則第10条の2第3項記載の日から5年間保存
繁殖の実施状況を記録した台帳基準省令第2条第6号ハ5年間保管
年1回以上の健康診断の診断書基準省令第2条第4号ハ5年間保存
帝王切開の出生証明書と、母体の状態・今後の繁殖の適否に関する診断書基準省令第2条第6号チ5年間保存
清掃・消毒・保守点検の実施状況の台帳基準省令第2条第1号イ(3)5年間保管
1日1回以上の巡回で動物の数と状態を確かめた台帳基準省令第2条第7号ム5年間保管
仕入れ・販売など取引状況の台帳基準省令第2条第7号エ個体の帳簿を備えていれば不要

環境省の解説書(動物取扱業における犬猫の飼養管理基準の解釈と運用指針)は、個体の診断書は、その個体が販売や死亡で事業所からいなくなった場合も、診断を受けた日から5年間の保存が必要としています。

個体の帳簿は電子で保存できる

施行規則第10条の2第4項は、帳簿の保存を、電磁的方法による記録に係る記録媒体で行うことができるとしています。紙に印刷して保管し直す必要はありません。東京都は、求めに応じて見せられる状態であれば電磁的な方法での保存を認めると案内しています。

一方、基準省令の台帳(繁殖・清掃・巡回など)には、帳簿のような電子保存の条項は置かれていません。台帳を電子で作って保管する場合の扱いは、所轄の自治体に確かめておくと安心です。獣医師が交付した診断書や出生証明書は、獣医師法に基づく書類として受け取ることが想定されており、台帳への記載で代えることはできないと解説書は説明しています。

電子で保存するときに確かめること

  1. 立入検査の場ですぐ見せられるか

    保健所の職員から求められたときに、画面や印刷で個体ごとの帳簿を示せるようにします。担当者が不在でも開ける手順を決めておきます。

  2. 5年間読める形で残るか

    保存期間は記載の日から5年間です。機器の買い替えやサービスの解約で読めなくなることがないよう、書き出しの方法を確かめます。

  3. 取引伝票・検案書も整理されているか

    帳簿の記載事項に関する書類も整理して保存するよう努めることとされています(施行規則第10条の2第5項)。紙のままでも、帳簿のどの個体の書類か分かるようにします。

帳簿を保存しなかった者は、20万円以下の過料の対象です(法第49条第2号)。電子化したことで記録が消えたり読めなくなったりしないよう、書き出したファイルを別の場所にも保管しておくと確実です。

よくある質問

5年はいつから数えますか?

個体の帳簿は「記載の日から5年間」です(施行規則第10条の2第3項)。販売や死亡の記載をした日が最後の記載になるのが通常です。健康診断の診断書は、解説書では診断を受けた日から5年間とされています。

紙の帳簿をスキャンして捨ててもよいですか?

帳簿は電磁的な記録媒体での保存が認められていますが、紙の原本の扱いや読み取りの品質について、条文は具体的に定めていません。処分の前に、所轄の自治体に確かめてください。

いぬねこ帳簿でできること

いぬねこ帳簿は、個体の帳簿・交配・出産・健康記録・販売・説明書面を削除せずに保存し、誤りは訂正の履歴として残します。帝王切開の出生証明書や診断書は、個体の健康記録にファイルとして添付できます。

全データを表ごとのCSVと1つのJSONにまとめて書き出せます。解約するときは、全データの書き出しか、閲覧と書き出しだけを残す「保存だけ」プラン(月300円)を選べます。

出典

最終確認日

個別の判断は所轄の役所・専門家にご確認ください。